GFANZ、ネットゼロ移行計画にかかるガイダンスを発表 パブリック・コメント募集で計画策定を加速化

2022年06月20日(月) 19:00:07

グローバル金融機関の実務家連合であるグラスゴー金融同盟は本日、金融セクターにおける脱酸素移行計画(NZTP)草案についてパブリック・コメントを募集することを発表しました。

温暖化ガス排出量を2050年までに実質ゼロとする目標達成に向けたトランジションの加速化を目指すグローバル金融機関の実務家連合であるグラスゴー金融同盟(英語名Glasgow Financial Alliance for Net Zero、略称GFANZ(ジーファンズ)」は本日、金融セクターにおける脱酸素移行計画(NZTP)草案についてパブリック・コメントを募集することを発表しました。こうした共通の枠組みを持つことで、地球の気温上昇を1.5度に抑えるために世界の金融機関が行動を起こし、ステークホルダーが信頼性を評価し、クリーンエネルギーおよびトランジション関連ファイナンス活用の取り組みの規模を広げ、加速化させることを目指します。

世界のGDPの約90%を占める約130ヶ国がネットゼロにコミットしています。1万を超える企業、団体、準国家が国連のRace to Zeroキャンペーンに参加し、遅くとも2050年までにネットゼロを達成することを公約しています。今回のネットゼロ移行計画は関係者の皆様の行動を促すことを意図しており、コミットメントを運用に落とし込み、信頼性を高めます。GFANZは、各組織のビジネス活動が地球規模でのネットゼロを達成し、実際の経済活動による温室効果ガス排出削減を実現するための道筋と整合性を持つように、ネットゼロ移行計画を一連の目標、アクション、説明責任といった枠組みを用いて定義します。

マイケル・ブルームバーグ 
GFANZ共同議長および国連気候変動対策特使
「気候危機に立ち向かうためには即座に大胆な行動と大きな変化のうねりを起こす必要があります。そして、企業が気候変動に対して意味ある取り組みを行うには政府が策定した明確なガイドラインが必要です。そのために、GFANZが先導し、世界の金融機関に情報提供を行う役目を果たすのです」

マーク・カーニー 
GFANZ共同議長および国連気候変動対策・金融特使
「今回のGFANZによるネットゼロ移行に向けた共通枠踏みによって、温室効果ガス削減に向け、しっかりとした信頼性のおける方針を持つ企業に適切に資金が流れ、同時に雇用創出と経済成長が実現することを目指します。さらに、サポート・ツールによって、秩序あるトランジションを実現するために責任と透明性を持ってレガシー資産の段階的な削減を進めます。そうしたツール、枠組み、リソースを集結しながら世界の金融業界が実世界の脱炭素化を先導します。これはポートフォリオの脱炭素化という生ぬるい行為ではありません。一連のプロセスの中で金融機関が人類最大の課題の一つである地球温暖化の解決の一翼を担っていることを示すことになるのです」

メアリー・シャピロ
GFANZ副議長
「2030年までに世界の排出量を半減し、2050年までの排出量ネットゼロ目標達成には、ネットゼロへのトランジションを可能にする企業や設備への民間資本供給を大幅に拡大する必要があります。しかし、トランジションへの明確な枠組みがなければ進展は見込めません。気候に関する意欲的な政策や規制との溝を埋めるために、そして金融機関がコミットメントを即座に行動に移せるよう、GFANZはグローバルなベースラインを策定しました」

ネットゼロのコミットメント実現は、実体経済での温室効果ガス排出削減と金融機関のコアビジネスが合致する移行計画でのみ果たすことができます。

GFANZは、公表済の提言とガイダンスの一部として、金融機関が実体経済の排出量ネットゼロへの移行をサポートするための4つの主要なアプローチを策定しました。

高排出量発生源に代わる、ネットゼロの技術やサービの開発・拡大への資金供給
すでに5度以下に抑える道筋に対応している企業への支援強化
高排出および低排出企業の、それぞれのセクターでの5 度以下への道筋に沿った事業活動支援
早期償却により、高排出資産の段階的削減を加速
GFANZは、現在パブリック・コメント募集中の金融機関向けネットゼロ移行計画の枠組みに加え、金融機関、民間企業、公共セクター、社会が幅広く連携し、ネットゼロへの全世界的、全経済的トランジションを支援するためのツール、フレームワーク、リソースを以下のとおり作成しています。

金融機関のためのセクター別道筋に関するガイダンス
ポートフォリオの合致測定に関するコンセプト文書
実体経済移行計画に期待する事柄に関する紹介文書
高排出資産の段階的廃止に関する報告文書
金融機関へ移行戦略策定のガイダンスを提供することに重点を置いていますが、この提言とガイダンスは民間企業、規制当局、政府、その他の関係者の意思決定に資する明確かつ一貫性のある判断を下す上で有益な情報を提供することも目指しています。

パブリック・コメントへの参加はリンクをご利用ください。

ツール、フレームワーク、リソースはwww.gfanzero.com/publicationsをご覧ください。

ナイジェル・トッピング、マフムド・モヒィルディン
COP26とCOP27のハイレベル気候変動チャンピオン、
「GFANZの全セクターを対象とするネットゼロ移行計画(NZTP)のガイダンスとそれに付帯する枠組みは、国連気候変動チャンピオンの「ゼロへのレース」に参加する金融機関のネットゼロ・コミットメントを、実態経済にインパクトを与える実行可能な計画に繋げるための重要なツールとして歓迎しています。このパブリック・コメントのプロセスは、金融機関がリーダーシップを発揮し、パリ目標達成に必要な意欲的気候変動対策を推進するためのベストプラクティス形成に貢献する良い機会です」

ニリ・ギルバート
GFANZアドバイザリーパネル議長、Carbon Direct副会長
「ネットゼロへのトランジションが進むにつれ、誓約を行った企業は実行へと行動を起こし、まだ行っていない企業は始める方法を検討しています。金融機関に向けたネットゼロ移行計画が明確化する指針は、すべての移行段階にある金融機関を支援し、金融セクターがネットゼロ推進に対する説明責任、アクション、目標設定をする上で重要なステップを示しています」

オリバー・ベーテ
アリアンツSE 最高経営責任者(CEO)
「ネットゼロへのトランジションは、グローバル金融がリーダーとなる絶好の機会です。金融機関は、気候科学を事業のネットゼロ移行に必要なツールに変換できることが求めれます。結果、彼らがファイナンスするすべての業界を脱炭素化への道へと乗せることができるのです」

アマンダ・ブラン
アビバ Group CEO
「意欲だけでは不十分です。ネットゼロへの移行計画は、金融機関の計画策定とその実行への具体的なステップを示すものです。すべての答えを待つことなく、今直ぐ行動を起こすべきなのです」

デビッド・ブラッド
ジェネレーションIM シニアパートナー
「金融機関がネットゼロへの移行を達成するには、ポートフォーリオが移行に沿うか将来を見据えて評価できることが必要です。金融機関は既にこのためのツール開発に着手していますが、十分に使えるようにするために更なる機能強化を目指しています」

トーマス・ブベル
アクサ CEO
「金融セクターは相互に連関する真にグローバルな業界であるため、すべての金融機関がネットゼロへの移行に責任を負うべきだと考えています。GFANZは、経済活動を行う全ての関係者の皆様のネットゼロへの意欲的かつ具体的なゴールと、そこに至るまでの透明性ある目標をサポートしており、我々の活動は世界を気候変動対策の軌道に乗せる一助となります」

ジェーン・フレーザー
シティ CEO
「金融セクターは今こそ自ら示した約束を果たすべきであり、実行に向けた共通の枠組みがあることで、気候変動への迅速かつ協同した対策を示すことができます。この目標を達成することは、私たちの世代にとって最大の挑戦の一つであり、トランジションの資金を全ての高炭素セクターとアセットクラスに提供していく必要があります」

ノエル・クイン
HSBC Group CEO
「金融セクターではネットゼロを目指す有志連合が結成されていますが、今こそ計画を具体化し、その道筋とコミットメントの実現について説明する必要があります。そのためには、業界内外の専門家からの情報が必要であり、すべての関係者の皆様がこの議論に参加すべきです」

アリソン・ローズ
ナットウエスト CEO
「地球の温度上昇を1.5度以下に抑え、意欲的なパリ協定の目標を達成するためには、我々金融セクターが総力を挙げて世界経済をネットゼロへと加速させる必要があります。このフレームワークは、この重要な世界的課題に対して、金融機関と実体経済がそれぞれの役割を果たすための現実的かつ具体的なガイダンスを示すものです」

デヴィド・シュワイマー
ロンドン証券取引所グループ(LSEG) CEO
「金融セクターは、実体経済で排出削減が達成されるための不可欠な役割を担っており、それを実現する唯一の方法は、企業がネットゼロ目標達成への確かな移行計画を策定することです。そのためにGFANZは、金融セクターが実体経済の企業に期待する内容の策定を進めています」

*本プレスリリースはGFANZが2022年6月15日(現地時間)に英語で
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