2019年度アリアンツ・リスク・バロメーター : 日本では「自然災害」がトップ・リスクとなり「事業中断」を上回る

2019年02月21日(木) 15:02:46

日本では2019年は自然災害が最も深刻なビジネス・リスクであり、企業は災害や気候変動による経済的損失の増大を懸念している。

日本では2019年は自然災害が最も深刻なビジネス・リスクであり、企業は災害や気候変動による経済的損失の増大を懸念している。第8回年次アリアンツ・リスク・バロメーターによれば、単一の自然災害としては 2017年のハリケーンほどの規模には至らなかったが、2018年の中小規模の複数のイベントを合わせると依然としてかなりの損害に達しており、企業にとって大きな懸念材料となっている。本稿はAllianz Global Corporate & Specialty (AGCS)が年次発行するグローバル・ビジネス・リスク調査の報告書である。本年度の報告書は、これまでで最多となる世界86ヶ国、2,415名のリスク専門家(CEO、リスク・マネージャー、ブローカー、保険専門家)からの回答に基づくものである。

日本では自然災害(回答の49%)が2019年のトップ・リスクとなっている。これは日本がアジア太平洋地域において自然災害によって最も大きな打撃を受けたことを反映しており、損害額が大きかったトップ3の災害のすべてが日本にかかわるものであった。2019年には台風Jebi、Trami、Prapiroonによって合計275億ドルの経済的損失と137.5億ドルの保険損失が発生した。これは日本損害保険協会(GIAJ)によると過去最大の台風損害とされている。[1] AGCSは、2070年に世界の洪水リスクにさらされる上位10地点のうち80%が東京を含むアジアの都市が占めると予測しており、このような損害が近い将来減少する可能性は低い。

事業中断(BI)(回答の46%を占め第2位)は2018年のトップから順位を下げたが、企業は依然として伝統的な産業リスクが事業に及ぼし得る影響を懸念している。 AGCSによると、BI・財物の平均保険金支払額は合計3.1百万ユーロで、これは財物の平均保険金支払額2.2百万ユーロより39%多く、これらの金額は5年前のものと比べ大幅に上昇している。

第3位に入ったのが、42%の回答があったサイバー・インシデントとなった。過去5年間の保険業界のクレームに関するAGCSの分析によると、サイバー・インシデントによる平均保険金支払額は、火災・爆発事故が約1.5百万ユーロであるのに対し、現在では2百万ユーロを超えている。

「大きなリスクが潜むネットワーク社会に生きる今、どの企業もあらゆる突発的な破壊シナリオと引き金を考えていく必要がある」と元田 賢(アリアンツ火災海上保険 社長)は述べている。「突発的な破壊リスクには火災や暴風のような物的なものもあれば、IT機能停止のようなネットワーク上のものもある。後者は偶発的にも起こり得るが、第三者によって意図的に引き起こされることもある。事故の発生源は自社の運営システムというケースや、取引先の納入業者や顧客やITサービスプロバイダーというケースなど多様なかたちをとる。引き金が何であれ、中断による企業の経済的ロスは莫大なものになる。多種多様なBIリスクを理解して、リスクの低減、損害防止を図るためには、新しいリスク管理ソリューション、解析ツール、そして革新的なパートナーシップが必要であろう」。

自然災害以外では、市場動向(28%の回答で2018年の第6位から第4位に上昇)、気候変動(19%の回答で2018年の第9位から第5位に上昇)、製品リコール(18%の回答で2018年の第9位から第6位に上昇) が順位を上げている。また、新たに日本のトップ10に唯一入ったのが熟練労働者の不足(11%の回答で第9位)であった。

日本を含む全体の調査結果:進化を続けるBIの脅威

トップ3のリスクは同じであるものの日本では順位が異なるが、BI は7年連続で全世界およびアジア太平洋地域のトップ・リスクとなった。想定される BIシナリオは世界経済が相互接続する現在、これまで以上に多様かつ複雑になり、ここには主要ITシステムの機能停止、製品リコール、品質トラブル、テロ、政治的反乱、環境汚染等が含まれる。サイバー・インシデントとBIリスクはさらに密接にからみ合う状況となっている。ランサムウェア攻撃や偶発的なIT機能停止がビジネスやサービスの混乱を招き、高額の被害額につながる可能性がある。BIの引き金として企業が最も憂慮している要因はサイバー・インシデント(1位、回答の50%)で、火災 (40%)、自然災害(38%)が続いている。また同時に、サイバー・インシデント発生後の経済的失の最大要因としてBI (回答の69%)が挙げられている。

「アジア太平洋地域の企業は、事業中断の影響を強く懸念している。これは、この地域の他のトップ・リスクであるサイバーや自然災害の結果でもある」とMark Mitchell( アジア太平洋地域CEO)は述べている。「ほとんどすべての大規模財物クレームには、主要なBIの要素が含まれている。 製造業が東方に移動し、地域での自然災害の頻度が増えるにつれて、アジア太平洋地域では企業はこれらのリスクにますますさらされるようになってきており、統合的なリスク管理のアプローチを採用することが重要になっている」。

アリアンツ・リスク・バロメーター2019の詳しい内容は以下から入手できます。
- グローバル・リスク・トップ10 https://bit.ly/2GUPirB
- エグゼクティブ・サマリー https://bit.ly/2GUPirB
- フル・レポート https://bit.ly/2sqD9SU
- ビデオ版 https://bit.ly/2MDMpMZ
- 補遺: 34 ヶ国データ https://bit.ly/2DDVX7z
- イラスト抜粋 https://bit.ly/2GUPirB

Allianz Global Corporate & Specialty について https://www.agcs.allianz.com/about-us/at-a-glance/

将来の予測情報に関する注記 https://www.agcs.allianz.com/about-us/news/press-release-disclaimer/

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