[論考:対岸の火事に学ぶ]コロナ禍の責任の所在はどこか――韓国・首都圏でクラスター化した宗教団体――

2020年08月27日(木) 18:49:55

韓国での新型コロナ流行に乗じた宗教団体への制裁を、対岸の火事と片付けて良いのだろうか。韓国の現状から、私たち日本人の行動を省みる。

今、韓国で新型コロナの感染者数が再び増え始めている。
韓国の中央防疫対策本部は22日、午前0時段階での感染者数が前日に比べ、332人増えたことを発表した。21日にも同様に300人を超える新規感染者が発覚しており、第二波の始まりと言って差し支えないだろう。

それでは、その感染源はいったいどこだったのだろうか。
複数の韓国メディアは、15日にソウル市の光化門(クァンファムン)広場などで、韓国政府に対する大規模なデモ活動が行われたことを報道した。さらに、そのデモ活動は「サラン第一教会」のジョン・グァンフン牧師が扇動していたことも明らかになった。
このサラン第一教会は、現在新型コロナの感染者が続出している宗教団体として、残念ながら注目されてしまっている。感染が確定した後に逃走して街を出歩くなど、故意に防疫妨害する信者の例が、相次いで報告されているのだ。

サラン第一教会の信者たちの間では、「ムン政権に反対するサラン第一教会を弾圧するために防疫当局が虚偽の陽性判定を出している」という主張が出ている。また、ジョン・グァンフン牧師自身も新型コロナに感染したことが公表されたが、彼はこの感染をウイルステロのためであると主張した。
そのうえ、大規模デモを主導して、人々が密集したとなれば、更なる感染爆発も時間の問題ではないだろうか。

韓国では、新型コロナの感染拡大の第一波も、宗教団体である「新天地」が元凶だと非難された。2月当時、新天地大邱(テグ)教会の信者であった女性が新型コロナに感染したことが確認されたにもかかわらず、病院を抜け出して礼拝に参加し、感染者を爆発的に増やしたとの報道である。
しかし、これについては病院側も否定しており、新天地は信者の陽性が確定した時点で一切の活動を停止していたことが、3月に欧州の専門家らが発表した白書で明らかになった。

韓国の元大学教授であるチン・ジュングォン氏は21日、自身のフェイスブックを更新し「サラン第一教会の行動は新天地よりもひどく、新天地がむしろ天使に見えるほどである」などと語っている。
一方で、22日現在、新天地のイ・マンヒ総会長は、防疫妨害罪などに問われ、身柄を拘束されているという。2月段階の報道は虚偽であったことが第三者の調査で明らかになったにもかかわらず、その代表を未だに拘留する必要はあるのだろうか。

日本でも、クラスターとなった団体や感染者自身を非難するような意見が散見される。
意見を伝えるべき本当の相手は、誰なのだろうか。矛先となった相手には、本当に非があるのだろうか。そもそも、特定の団体や個人を糾弾する行動は、本当に正義なのか。
今回は、韓国メディアの報道と、クラスターと化してしまった宗教団体について見てきた。今一度、自らの行動を鑑みて、正しく冷静な判断を下し、意見を述べられるようになりたいものである。

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